死んだら一体どうなるのか?
仏教やヒンドゥー教には基本的に死後の世界は存在しません。生まれ変わり死に変わる、輪廻転生を信じているので死んだ後は次に何かに生まれ変わり再びこの世界に戻ってくると信じられているからです。
本当はお墓という物も必要ないのではないかとも言われています。仏教においてお墓は納骨出来ればいいとされています。
仏教が説く、中陰(四十九日)とは死んだ後、次にどの世界に生まれ変わるかを決定する期間のことです。悪因悪果、善因善果といって、生前の行いによってこの世(娑婆)でなく、天界や餓鬼道、地獄に生まれ変わるかもしれませんが、これらの世界もこの世とは次元をことにしますが、同時に存在する世界であるといわれます。
禅宗における目的は大悟です。悟りを開くということですね。悟ってしまえば解脱してしまいますので、生まれ変わり死に変わりという輪廻の輪からはずれます。従って死後の世界を考える必要はないのです。
10世紀末に比叡山の源信和尚さまによって書かれた「往生要集」は、死後の世界である極楽と浄土のガイドブックと言われます。この本は大変珍重され、平安時代の貴族社会に浄土信仰を普及させるきっかけとなりました。
では人々はなぜ、それほどに死後にこだわったのか。
よくいわれるのが、当時は、伝染病や死産や飢饉など、平均寿命も短く、死というものが本当に身近にありました。その原因を魔や怨霊のせいにしのです。そして、死の準備はかかせなかったのでしょう。
仏典のひとつである「修行道地経」は、中国で西暦284年に漢訳されています。この経典は禅の実践過程を段階を追って示したものですが、輪廻のことも記述されているのです。
それによると、人は死後再び地上に生まれ変わる、いわゆる輪廻を繰り返すが、生きている間の行為に応じて地獄・餓鬼・畜生・人間・天上の六道に生まれると説かれています。
よりよい所に生まれ変わるというよりは、迷いから覚め正しい行ないをするためにも、修行をしなければならないとします。
でも、安心してください。私たちは、念仏一つで極楽浄土に行くんです。迷わずに(笑)