深まる寒さの中、ご先祖様との「絆」を

寒さを忘れ、心静かにご先祖様と向き合う時間を

11月に入り、深まりゆく秋の色合いとともに、朝晩の冷え込みが一段と厳しくなってまいりました。向寒の折を迎え、皆様におかれましても、体調を崩されぬよう、冬支度にお忙しいことと存じます。日々の生活の中で、ふと窓の外を見ると、冷たい風が木々を揺らし、私たちの気持ちまで縮こまりそうになるかもしれません。

このような季節だからこそ、あえて立ち止まり、ご自身の「心」と「身体」を温める時間を持つことの大切さを感じていただきたいのです。私たちは、ついつい目先の忙しさや寒さに気を取られがちですが、ご法要は、そうした日常の雑事から離れ、魂の安らぎを見出すことができる特別な機会です。

ご法要の時間は、亡き方との思い出を心の中で語り合い、感謝の念を捧げる「魂の対話」の時間です。私たちが今、ここにいるのは、ご先祖様方が懸命に生きてくださった証。その事実をあらためて噛みしめる時、私たちは目に見えない大きな力に支えられていることを実感します。

冷え込む日々だからこそ、この本堂で共に手を合わせましょう。温かい静寂の中で、故人の面影を深く心に刻み、受け継いだ命の尊さに思いを馳せていただく――このかけがえのない体験が、きっと皆様の心に温かな光を灯し、これからの寒さを乗り越えるための力となるはずです。

皆様お揃いでのご参拝を、温かい気持ちでお待ちしております。

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